日本農芸化学会において、本領域の共催で、「有機合成の新展開:複合領域に挑む若手研究者たち」のシンポジウムを開催しました(2024.3.25)

令和6年3月25日(月)日本農芸化学会2024年度大会において、学術変革領域A「マテリアル・シンバイオシスのための生命物理化学」の共催で、シンポジウム「農芸化学における有機合成の新展開:複合領域に挑む若手研究者たち」を開催しました。

冒頭に世話人代表者の小倉由資(東京大学)より、本シンポジウムの趣旨が説明された後、下記5件のご講演がなされました。

  • 榎本賢(東北大学)天然物の成り立ちをひもとく有機合成化学
  • 中山淳(大阪公立大学)テルペノイド研究の加速を目指した有機合成化学研究
  • 田中秀則(岐阜大学)ADP-リボース鎖分子の自在化学合成のための効率合成法の開発
  • 佐藤伸一(東北大学)生物活性分子の標的同定を指向したタンパク質熱変性の可視化プローブ開発
  • 神谷真子(東京工業大学)凝集体形成を利用したActivatable型ラマンプローブによる酵素活性イメージング

終わりに佐藤伸一(東北大学)より、まとめの言葉があり、盛会のうちにシンポジウムは終了しました。

本シンポジウムでは、日本農芸化学会創立100周年記念大会という区切りの会で、「今後の100年を見据えたサイエンスを」というビジョンを意識しつつ、有機合成研究者からの視点で、「融合領域に挑む有機合成化学」という題材を掲げたシンポジウムの開催を計画しました。有機合成化学を基盤とした幅広いトピックを扱う5名の演者から、天然物合成、ADP-リボース鎖の合成、タンパク質凝集、酵素活性のイメージング等、幅広い研究トピックとそれぞれの講演者が目指す融合研究の姿勢について講演があり、講演者と参加者の間で多くの質問や議論が活発に行われました。本シンポジウムの開催が、本領域と農芸化学分野の研究者との交流進展の一助となり、今後の領域研究推進に貢献することを期待しております。

(文責:東北大学 佐藤伸一)