山吉領域代表より、メッセージです!
——————
本領域では、マテリアルと生体との共生形態を「物質共生(マテリアル・シンバイオシス)」と定義しております。
そして、マテリアルと生体との間に働く相互作用を定量解析することで、「物質共生」とは何かを解明し、物質共生を達成するマテリアル創製法まで導くことを目指しております。
「共生」とは、本来、生物同士に用いられる言葉であり、複数種の生物が相互関係を持ちながら同所的に生活する現象を指します。
マテリアルは生きてはおりません。ですので、本来の「共生」の意味合いとは異なるのかもしれません。
しかしながら、マテリアルには、設計した我々の「意志(願い)」が込められています。
マテリアルが生体内で、マテリアルに込められた「意志(願い)」を達成できれば、それが「物質共生」だと、私は考えています。
すなわち、マテリアルによって、「物質共生」の形態(目指すべき姿)は、異なるものだと想定されます。
本領域の立ち上げ時は、PEGなどステルス性が期待されたポリマーにも抗体産生されるという現象があるため、生体は入ってきたマテリアルをしっかりみており、相互作用をしていて、その相互作用は「きっと弱いだろう」と想定しました。また、生体分子も「弱い相互作用」を利用している例が多く、これが重要だろうと考えました。
そこで、本領域では、マテリアルと生体分子との間に働く「弱い相互作用」に着目して、「物質共生」を理解しようと議論してきました。
その過程の中で、「物質共生」を理解するためには、「弱い相互作用」だけでは必ずしも説明のつかない現象があることが分かってきました。
ですので、拘っていただきたのは、相互作用の「強さ(弱さ)」ではありません。
とにかく「物質共生」に拘って頂きたいです!
「物質共生」に関わるのであれば、どんな相互作用でも大歓迎です!!!
皆さまの自由な発想で、本領域が盛り上がれば本望です。
公募研究へのご応募はもちろん、共同研究、ディスカッション等、お待ちしています!
——————
<R5年度公募研究への応募を予定されている皆様むけのご参考>
R5年度 公募説明会資料: 220809 公募説明会資料HP公開用
公募に関するQ&A: https://material-symbiosis.jp/publicoffering_qanda/