令和6年3月29日(金)、日本薬学会第144年会(横浜)において領域共催にて、大学院生・学部生シンポジウム「自己と非自己が織りなす「弱い相互作用」の観察・理解・応用 ~シンバイオティック・マテリアルの創製に向けて~」を開催しました(パシフィコ横浜・会議センター)。
冒頭にオーガナイザーの大山将大(長崎大学)・髙田春風(徳島大学)より本シンポジウムの趣旨説明を行ったのち、高分子に対する免疫応答の解析ならびに免疫拒絶・回避・寛容効果を有するマテリアル創製に取り組む6名の大学院生の方々にご講演いただきました。
講演者:
安田壮秀さん(東京大学):腫瘍関連miRNAが触媒するDNAデコイの腫瘍細胞内生成
菰田愛乃さん(大阪公立大学):抗炎症作用を示す多糖誘導体の開発と機能性評価
安田健吾さん(熊本大学):血清アルブミンを基盤としたレドックス応答性ナノ酸化剤の開発
坂下清佳さん(名古屋大学):非環状型人工核酸に対する細胞応答の理解と制御
細川尊夏さん(九州大学):マンナン被覆アレルゲンナノ粒子による安全かつ高効率の経口アレルギー治療
山出莉奈さん(徳島大学):抗PEG抗体誘導にPEG修飾リポソームの投与経路が及ぼす影響
生体と共生できるマテリアルの創出を目指す研究について、様々な視点からご講演がなされ、大いに刺激を受けました。会は非常に盛況で、先生方や学生らから多くの質問・議論が飛び交い、活発な意見交換の場となりました。
今後、本シンポジウムで得られた知見が領域の研究推進に貢献することを期待しております。
(文責:長崎大学 大山将大・徳島大学 髙田春風)