日本薬剤学会第36年会において、ラウンドテーブル「シンバイオティック・マテリアルの実現と新しい創薬モダリティを考える」を、領域共催として令和3年5月13日に開催いたしました。
https://www.apstj.org/36/roundtable_session.html
ラウンドテーブルでは、冒頭にオーガナイザーである浅井知浩先生(静岡県立大学)より本ラウンドテーブルの趣旨が説明された後、同じくオーガナイザーである山吉(計画研究班A02-1)より、物質共生領域の概要紹介ならびに「エクソソーム随伴導入型薬物送達システム」の研究成果について発表がなされました。
次に、堀真一郎先生(塩野義製薬株式会社)より、「リガンド修飾核酸による遺伝子発現制御」と題して、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc) をコンジュゲートした核酸医薬が紹介され、「弱い相互作用」の多点認識により実現する細胞内送達法の有効性について議論がなされました。
最後に、丸山徹先生(熊本大学)より、生体内に多く存在しながらも排除されないアルブミンの、様々な意味での「柔軟な」性質に焦点を置きながら、アルブミンの物質共生マテリアルとしての可能性を大いに示唆する研究成果が発表されました。
参加者は、約100名と盛況でした。
パネルディスカッションでは、浅井先生が司会を担当され、参加者から様々な質問がLive あるいは Chat で寄せられ、講演者との間で活発な質疑応答がなされました。
今後、このラウンドテーブルで得た知見や議論が、領域の研究推進に貢献することが期待されます。